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■収録曲
(1)「よだかの星」朗読とピアノ即興演奏1996/8/18 花巻でのライヴより抜粋
朗読:竹下景子 ピアノ即興:林晶彦
(2)よだかの星前奏曲 フルート・オーボエ・ピアノ
(3)夏の夕暮れ フルート&ピアノ、チェロ&ピアノ
(4)Fly to the moon フルート&ピアノ、オーボエ&ピアノ
(5)ぼくはここだよ ここにいる
原作にはないが、よだかが改名の披露をする為に首に「市蔵」と書いた札をさげて登場し、心のよだかと激しく口論。市蔵が消え、よだかが自分の存在を、とても素朴な歌詞とメロディーにのせてうたう。
(6)わかれ~秋の詩~ チェロソロ
(7)草の上から~君にきこえるもの~ 歌
(8)燃える鳥の星 フルート・オーボエ・チェロ・ピアノ
(9)ひかりあれ 合唱
(10)草の上から 朗読:佐藤勝久 うた:全員
(11)ぼくはここだよ ここにいる 朗読:木村友香 うた:全員
(12)よだかの星へのイマージュ ピアノ即興(1996/7/28 山口でのライヴより)
■説明
彼らは 「ほんとうにうたっている」
「よだかの星」の音楽や歌は、僕が今年(1996年)の3月から7月まで何回か美麻(長野県)に出かけ、美麻の自然を肌で感じ、生徒たちと語り合い、触れ合って過ごした体験から生まれてきたものです。いろんな辛いことや、どうしていいかわからないような状況をくぐりぬけ、突破してきたひとりひとりの心の叫びの軌跡です。
まずこの舞台の為に僕たちに必要だったのは、決心するということでした。
それまでは、お互いに信頼感やひとつの方向に向かって何かをやるということからかけ離れた生活、生き方をしていました。
みんな自分自身の中に入ってしまって身動きがとれなくなっていました。
こういう状況から自由になる為のきっかけを与えてくれるもの、方向性を与えてくれるもの、若い力をぶつけ、情熱を注げる何かが必要だったのです。
だから、この「よだかの星」東京公演は、僕たちにとって、とても大きな賭けだったので、やるかやらないかの決心は、重要な意味をもっていました。
もし、彼らが、自分自身の内からの叫びを聞きとり、それを、そのまま演技の中で生き生きと表現することができたなら・・・。
僕はみんなの力を信じていましたし、同時にわくわくするようなものも感じていました。
そして、みんなは僕が思っていた以上のことを成し遂げたのです。
それもたったの1ヶ月半で・・・。
僕はみんなのことがいとおしくて仕方がありませんでした。
と同時に、僕の中にあった中学時代からの深い心の傷が、彼らと共に生きることによって癒されていくのを感じ、彼らに対する愛と感謝と共感でいっぱいになりました。
このCDは舞台で自分自身をさらけだし、精一杯生きた彼らの証です。
叫びです。
このCDを聞かれた人の心の中にもよだかの永遠に燃える光がともされますように・・・。
1996.10.17. 林晶彦